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犬と猫の腸内フローラ検査「byOm(バイオーム)」

私たちは、愛犬/愛猫の腸内で何が起きているのかを追求しています
腸内細菌ってなんだろう? どんな疾患に関与するのか? 腸内細菌は、IBDや食物アレルギー、1型糖尿病などの自己免疫疾患に関与する事がわかっています。
どんな飼い主さんたちが腸内フローラ検査を申し込むの? 例えばこんな背景でご依頼をいただいています。
解析の背景としての事例。1.ひどい下痢でステロイドやフラジールが手放せない犬のパターン。2.幼少期から肌が弱く、アポキルが手放せなかった犬の事例。3.原因不明の嘔吐と血便が続いている猫の事例。
腸内細菌解析/腸内フローラ検査の価格は、動物病院の治療費1,2回分程度の価格です。解析の感想などは、商品レビューをご参照下さい。
なぜ原因不明のトラブルが増えているのか?
腸内フローラがおかしくなる3つの理由
Forema ラボのご紹介。私たちは自社ラボで大量の腸内細菌/口腔細菌の解析データを保有し、日々研究しています。
腸内フローラ 解析の流れ
腸内細菌の解析レポート(サンプル画像)
口腔細菌の解析もご検討ください。歯周病菌の抑制は健康長寿にとって重要な選択です。

製品仕様

冷凍便との同梱はできません。

使用方法

検体が弊社に到着した日から起算して、1.5ヶ月程度で解析レポートをお届けします。

送料

全国一律 385円

さらに詳しく

 愛犬/愛猫の腸内環境を見える化する 腸内フローラ検査

「byOm(バイオーム)」は、自宅にいながら愛犬/愛猫の腸内フローラの検査/解析が可能なサービスです。愛犬/愛猫の腸内でいま何が起こっているのか? 良くない場合、なぜそうなってしまったのか?これから何をしてあげればよいのか?こうした趣旨に沿って、できる限り将来に向けた、プラスになるようなレポートをお届けいたします。

注意事項

当レポートは診断や医療行為ではないため、サプリ選びや獣医さんとの話し合いにおけるデータ資料としてご活用ください。

腸内フローラって何だろう?

腸内に生息する膨大な細菌たちの生態系

腸内には様々な種類の細菌たちが生息しています。人間であれば1000種類ほど、犬や猫であれば600~700種類ほどの腸内細菌が知られています。

ただし1人や1頭がこれら全てを保有しているわけではありません。これらの細菌群は個体ごとに保有内容が異なり、宿主の健康状態の良し悪しに大きく影響を与えています。

共生する仲間たち

細菌というと病原菌ばかりが想像されがちですが、大半の細菌たちは無害であり、宿主と共生関係にあります。いや、むしろ細菌群全体としては宿主の生存にとって不可欠な存在と言えます。

人間の場合、細胞の数は30~40兆個とも言われていますが、同時に1人の人間が保有する細菌の数は100兆個とも言われています。このことから、人間が細菌を保有しているというよりも、人体というハードウェアに私たちと細菌たちがルームシェアをしている、いやむしろ私たちの方が間借りさせてもらっている関係と言えるでしょう。

健康や免疫に影響を与える

重大な疾患の人の腸内フローラ研究が進んでいます。そのほとんどにおいて、腸内細菌たちの大きな異変、そしてバランス崩壊が報告されています。腸内細菌のバランス崩壊はディスバイオシスと呼ばれ、様々な疾患の根の部分となっていることが、とても多くの文献において報告されています。

腸内細菌が健康に影響する主要なメカニズムとして、免疫への働きかけがあります。私たちの体には適切な炎症によって外的を防ぐ働きと、活性化した炎症反応を適度に抑制して平常時に戻す働きが常にバランスを取り合って健全性を維持しています。ここに、腸内細菌たちが大きく関与していることが分かっています。(炎症性サイトカインの発現と抑制に働きかける)

健全な腸内バランスは、健全な免疫維持に貢献し、それが健康長寿に大きく影響します。一方で、バランスの崩れた状態(ディスバイオシス)は、免疫の不具合による慢性的かつ過剰な炎症につながり、それらは様々な疾患の根となります。(近年急増している自己免疫疾患など)

犬や猫においても同様のメカニズム

腸内細菌/腸内フローラは、人間において急速に研究が進んでいる一方で犬や猫においては研究事例が多くありません。そんな中、Forema では2,000頭近い個体の解析データを積み上げる事で、「今何が起きているのか?」に光を当ててきました。

そこから見えてきたのは、基本的なメカニズムは人間と同じという事です。多くの場合、人間の研究報告に記載のある内容と、犬猫の腸内細菌に関連する事象は一致しています(一部で例外あり)。それであっても、犬や猫の場合は「原因不明」「IBD疑い」と一括りにされているのが現実です。

私たちは、「今何が起きているのか?」を正しく知る事で、健康を維持し続けられる「医者いらず」の状況を目指しています。そのためには腸内細菌のケアは最重要事項なのは間違いないと考えています。

腸内細菌解析の注意事項や補足

注意事項

  • 解析結果は、検体が弊社に到着した日から起算して4〜6週間ほどお時間を頂いています。
  • 解析結果は研究用途の目的で、外部協力機関などと共有する場合がございます。(※個人情報の共有は致しません)
  • 当レポートは診断や医療行為ではないため、サプリ選びや獣医さんとの話し合いにおけるデータ資料としてご活用ください。

補足と経緯

  • 「byOm(バイオーム)」では、近年までほとんど知る事ができなかった腸内細菌/腸内フローラの世界を「見える化」します。いま腸内にどんな細菌~古細菌たちがどれだけ生息し、どういった役割を果たしているのかが分かります。
  • 「byOm(バイオーム)」では、先端研究の結果として蓄積された世界中の論文や機械学習によるデータ分析、そして社内で蓄積した多くの知見を元に、今の腸内環境が何を意味しているのかをお伝えします。得られた結果から、今後どうやって向き合っていくのかのヒントをご案内します。
  • 解析後のご不明点は、ページ右下のチャットボタンからお問い合わせください。
  • 私たちは、大学との共同研究を経て自社ラボを設立し、犬と猫の腸内細菌/口腔内細菌の研究と解析をおこなっています。これまで、ペット用の無添加食材やオリジナルのフードを販売する中で見えてきたこと。それは..どんなに良いものを食べていても病気になる子が一定数存在するという現実でした。元々、フードの販売を開始するに先立ち、既に腸内細菌の研究を進めていたことから、健康課題の根本原因は「もっと奥深いところにある」という事に気づいていました。長い準備期間ののち、大学との共同研究を経て2021年に自社ラボ開設に至りました。

「byOm(バイオーム)」愛犬/愛猫の腸内細菌解析

「byOm(バイオーム)」愛犬/愛猫の腸内細菌解析

50 レビュー数の合計

健康課題の本質に切り込む。どこよりも詳しい、犬と猫の腸内フローラ検査。

通常価格 ¥19,800
通常価格 ¥19,800 セール価格 ¥19,800
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この商品のよくある質問

他社の腸内フローラ検査とは何が違いますか?
他社サービスについての詳細の言及は難しいのですが、他社ででうまく解決できなかった人たちが、弊社サービスに乗り換えている事例がとても多くあります。
抗生物質を使用中ですが、解析できますか?
解析自体は可能ですが、抗生物質の影響で腸内細菌組成が大きく崩れている事が大半です。もしも一時的な投与なのであれば、投与終了から1ヶ月ほどあけてからの解析をおすすめします。一方、今後も抗生物質投与が続く場合、むしろ早めに解析し、今現在どのような状況になっているのかを把握した方が有益な場合があります。
2回目から安くならないですか?
2回目以降の方用に別商品をご用意していますので、そちらからお申し込み下さい。

商品レビューの注意事項

商品レビューには、病気が改善するといった内容は書かないようお願いいたします(※薬機法に抵触してしまうため)。

該当の表現があった場合、その箇所のみ適切な表現に改変させていただく場合がございますので、あらかじめご了承ください。

商品レビュー: ( 50 )
色々勉強になりました。
愛猫16歳が血便と吐血が続き内視鏡検査でIBDと診断されました。
現在はステロイド服用中ですが、フードを療法食に変えたうえでステロイドは減らしていって出来れば使用しないで済むようにしたいと思い、バイオティクス、プレバイオティクスなどという言葉を勉強し始め、やみくもにサプリを上げるのもどうかと思っていたところ、フォレマさんの腸内と口内の細菌解析を知り利用してみることにしました。
いろんな最近の名前がたくさんあり細かく説明もあり大変勉強になりました。
うちの子はシュードモナドータ門増加が目立つとのことでおすすめのサプリを試して見ようと思います。
このこはオスですが、同い年の妹ネコ(同じ親から生まれた)がいるのですが、その子もこの間エコーで腸が腫れていると指摘を受けました。
遺伝的なものなのか環境的なものなのかわかりませんが、妹猫も近々こちらの検査受けようかと思っています。
最後にこのような技術が発達して人間も猫も健康に長寿を目指すことが出来るの素敵なことだと思います。
投稿日: 2025/08/14 by nanana
↪︎ ショップからのコメント
前向きなコメントをありがとうございます。16歳ともなると、できるだけ無理な投薬は避け、穏やかに過ごしたいですね。世の中さまざまな情報が溢れる中で、飼い主さん自身が勉強され、知識を積み重ねていくプロセスは大変重要と考えています。その意欲的な取り組みに対し、可能な限り最良の情報/データをお届けできるよう、私たちも引き続き尽力してまいります。
足りない菌が判明
2歳のMダックス。子犬の頃からメンタルが弱く、すぐにお腹を壊す子です。4月から多飲多尿で腹水が溜まり、恐らくリンパ管拡張性血症ということで、ステロイド、低脂肪食、温活、ささみ生活などいろいろ試しましたが、全く良くならず。同時にこちらに検体を送っていましたが、その間も症状は悪化していく一方。再生医療も受け、飼い主の知識も増えたところで解析結果が届き、腸で何が起きているのか知ることができて希望が見えてきました。今はステロイドも止めて、サプリ、甘酒で調子が良くなりつつあります。ご飯はささみメインですが、飽きて食べなくなってきたので鹿肉にしたらよく食べます。これから酪酸菌を育てていきます。ありがとうございました。
投稿日: 2025/07/02 by おたまりん
↪︎ ショップからのコメント
不具合が続いて心労も大きかったろうと思います。治療も重要ですが、「なぜそうなったのか? 何が起きていたのか?」という点も同じくらい重要ですね。その部分の解決に、多少なりともお役に立てたのであれば幸いです。
色々と取り組まれた結果、少しずつ良くなっているようで、私たちも嬉しく思います。まだ若いので、これからより良い腸内環境が育まれていくはずです。
お願いして良かったです
今までずっといいウンチをしていたのですが、15歳を迎え粘液便〜泥状便が出て、病院でお薬を出してもらい、良くなったのですが、その2ヶ月後、また同じ状態に。今度は薬をのんで一旦良くなったと思ったら、飲み切る前にまた繰り返してしまいました。便の中には悪玉菌がいると言われました。食欲や元気はあり、食事内容なども変えていない為、原因はよく分からないとの事でした。 これはきっと腸の中の状態が悪いからだと思い、以前から気になっていた腸内細菌の解析をお願いしたした。結果が出るまでドキドキの時間を過ごしました。結果が届き、まず、その細かさにびっくり。こんなに詳しく、細かく調べて下さっているとは。結果は、やはり腸内のバランスが崩れているとの事でした。どうしたら良いかのアドバイスやおすすめのサプリメントも記されていて、早速注文させて頂きました。これから、良い菌達が増えて、彼が穏やかに過ごしていければいいなと思っています。本当にありがとうございました。
投稿日: 2025/06/05 by Mダックス
↪︎ ショップからのコメント
ハイシニアの消化器トラブルで、心配な日々を過ごされたかと思います。「原因がよく分からない」と言われると困惑してしまいますね。
腸内に生息する微生物群のDNA解析というのは、動物病院とはまた違った角度で深い情報が得られる領域です。今回お届けした情報が、今後の健康長寿に多少なりとも貢献できたのであれば幸いです。
私たちは整腸と長寿は深い関係にあると考えています。これからも穏やかなシニアライフが続いていくことを願っています。
長年の悩みが解消されるきっかけになりそうです。
我が家の愛犬は元気ではあるのですが、数年前から皮膚トラブルが続いています。一抹の不安を抱えつつアポキル服用を継続したり、腸活をうたうサプリは手当たり次第試してみたり…。でも結局、一定の症状は変わらず。この解析を拝見し、この皮膚トラブルが何故なのか?今までにない視点で具体化していただけたと思います。おすすめサプリも教えていただいたので、早速改善のための一歩を踏み出そうと思います。
投稿日: 2025/05/25 by potepo
↪︎ ショップからのコメント
今まで解決策が見えない中、長い間手探りで色々と取り組まれた事と思います。テクノロジーの進歩による深層の可視化、そして蓄積されたデータとの突合によって、これまで見えなかった部分にかなり光が当たるようになってきています。愛犬の健やかな日々にとって、多少なりとも貢献できたのであれば、私たちにとっても励みとなります。
これから少しずつ良い方向に向かっていくよう、引き続き応援しています。
凄い!
1年前から愛犬に腸の炎症が起き始め通院の日々。
獣医より奇形児(ヒネ)だと言われ、夏ごろからカイカイと脱毛まで起き現在も抜け続けております。

検査しても異常がない事から、全ての原因が腸からきているのではないかと思い、こちらの検査を依頼しました。
1ヵ月以上かかりましたが、内容を読み、愛犬の症状となりうる問題がピッタリ!ドンピシャで、感涙ものでした。
予想が確信に変わり、あとは何をすれば良いのかと悩みながら試行錯誤していましたが、進む道が決まったというか、道が開けたというか。

ただ「結果だけ」を与えられても、飼い主が知りたいのは「だからどうすれば」なので、結果に伴った対策も載っていた事が最も有難い事でした。
愛犬の症状に合うサプリも教えてくださっていたので、最重要になっていたサプリを早速購入。
隠れた疾病もあるかもなので100%とはいかないかも知れませんが、今よりも良い方向へ歩んでいけたらと期待して、これからも愛犬の為に尽くしたいと思います!

やって良かったと心から思っています。
投稿日: 2025/05/06 by ヒロヒロ
↪︎ ショップからのコメント
嬉しいお言葉をありがとうございます。トラブルが起きているにも関わらず「検査しても異常がない」と言われるのは辛い状況ですね。苦闘された日々だったであろうと推察いたします。
腸内細菌の世界は自然界における生態学に近く、これまでとは全く違った角度で物事に光を当てることが可能です。難しい内容も含みますが、たくさんのデータを目にすることで、これまでとは違った世界や価値観が見えてくるのではないかと思います。
これからの健やかな日々を願っています。
目標がはっきりし感謝です
バイオームを初めて利用させていただきました3歳柴犬の女の子です。
たまたまやった血液検査の数値が悪かったことと、なにかにつけてはすぐ吐いてしまうことが、バイオームの解析をお願いしようと思ったきっかけです。
解析をお願いする前は、いろいろ情報を集め、考え、対策してみても、それがよいことなのか分からなくなってループにはまってしまっていました。
フォレマさんの解析は、聞いたこともない細菌たちの名前がたくさん並んており、当初なかなか頭に入って来ませんでしたが、わかってくると、色分けで分布図になっていて、その中でなにが問題なのかが丁寧に解説されています。全体解説のあとには、細かく解説があり、それに対する対応のアドバイスがありありがたかったです。すべてエビデンスに基づいているアドバイスとわかるので安心して対策に取り組めます。
早速、普段のフードにおすすめのサプリや補足する食材を取り入れ、半年です。今は吐くことは皆無、ウンチも1日2回、体つきもがっしりしてきました。
今後も解析は続け、結果に一喜一憂することなく、いただいた天命を全うできるようにワンコと頑張っていこうと思っています。
投稿日: 2025/05/05 by くるみのママ
↪︎ ショップからのコメント
世の中には真偽不明の情報が多く、消化不良になってしまいますね。そんな中、愛犬の課題解決のために日々探求し、改善に取り組んでいらっしゃるとの事、素晴らしいです。
レポートの内容は難しい部分も含みますが、得られるデータや見えてくる世界の全体像は、将来にわたって有益な情報となるはずです。
必要とされる方々に有益な情報がお届けできるよう、私たちも引き続きサービスの向上に尽力して参ります。
すごい詳しい
合計13Pにも渡る詳細な検査結果。ビックリしました。読み込むのに時間がかかりました(笑)
かかりつけの病院の先生も驚いていました。
そして「結果をみるに、今の治療方針で間違っていない」と言われました。
検査結果だけでなく、それを是正するためのサプリの紹介なども参考になりました。
夏前にまた再検したいと思います。
投稿日: 2025/05/01 by wps1213
↪︎ ショップからのコメント
お役に立てているようで嬉しく思います。おっしゃるように、レポート内容は充実させていますので、最初は大変かもしれませんが時間をかけて少しずつ噛み砕いて頂ければと思います。サプリなどはあくまで提案ですので、レポート内容をヒントに色々とチャレンジしてみてください。
血便がでる猫に
もともと軟便気味ではあったのですが、だんだん下痢や血便になってしまい、病院へ行っても原因不明で、他にも過剰グルーミングもあったので、初めて腸内細菌解析をお願いしました。
とても詳しく解析されていて、おすすめのサプリ等もあり、不明な点は親切に教えていただきました。
やっと原因に辿りつけたと思いました。
現在おすすめのサプリと食事を変えたことで、だいぶ改善されたので、やって良かったです。
投稿日: 2025/04/19 by mame
↪︎ ショップからのコメント
猫ちゃんの問題で長い間苦労されたことと思います。問題のケアに多少なりともお役に立てているとの事で、私たちにとっても大きな励みとなります。これから先、良い時もあればそうでない時もあるかもしれませんが、どうか焦らずできる事を1つずつ積み上げてみてください。また猫ちゃんは完全肉食動物ですので、食の部分もそれを踏まえて色々とチャレンジしてみてください。これからの健やかな日々を応援しています!

腸内細菌/腸内フローラの話

1000種類以上存在する?

人間の腸内細菌は1000種類ほどが知られています。これに対して、犬はやや少なく700種類程度、猫は犬よりも多い傾向があります(※1)。研究が進むことでこの数は増加していくと予想されます。

(※1)
Despite the fact that a significant part of the intestinal microorganisms has not yet been cultured, presently over 1000 different microbial species that can reside in the human gastrointestinal tract have been identified.

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4262072/

1個体が保有する種類

人間の腸内細菌は1000種以上いると言っても、1人が全てを保有しているわけではありません。日本人であれば、1人が保有するのは400~700種ほど。犬や猫であれば300~500種類ほどである事が一般的です。ただし亜種や株も含めるとこれらの数値は数倍に膨れ上がる可能性があります。それくらい未知であり奥深い世界、それが腸内細菌、マイクロバイオームの世界です。

関連記事:犬の腸内にはどんな細菌がいる?

様々な疾患と関連する

炎症性腸疾患をはじめとする重篤な自己免疫疾患、大腸がん、パーキンソン病、その他さまざまな疾患の患者の腸内細菌は、健常者の腸内細菌とは大きく異なる事が知られています(※2)。

疾患と腸内細菌についての研究が進むにつれて、皮膚病や循環器系の疾患、腎臓や肝臓の疾患、さらにはてんかんやアルツハイマー病といった脳神経系の疾患と腸内細菌が深く変わっている事が分かってきました(※3)。

遺伝性の疾患ですら、そのスイッチのオン/オフに腸内細菌が関与している可能性も言及されており(※)、もはや腸内細菌が関わっていない疾患の方が少ないほどです。

自閉症と腸内細菌

腸内細菌の重要性が世界中に知れ渡るきっかけの1つとなったのが、自閉症と腸内細菌の関連を報告した文献の登場です(2013 ※5)。れまでの医療の概念を覆す重要な研究報告の1つです。同じ頃、アメリカの国家プロジェクトである「ヒトマイクロバイオーム計画」によって腸内細菌研究が急速に進んでおり、以後、世界中の研究者が腸内フローラ研究に従事し、今では年間に1万本近い論文が登場しています。

※5 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24315484/

犬のIBDや皮膚疾患、分離不安

2010年代に入って以降、犬の間でもIBDと診断される個体が増え始めました。IBDとは炎症性腸疾患の事で、人間であればほぼクローン病と潰瘍性大腸炎を指します。原因不明の下痢が続き、何度治療しても再発してしまいます。

この時、皮膚疾患や分離不安などの行動障害を伴う事も多く、腸内細菌のバランスに問題が起きている可能性が考えられます。事実、そうした個体の腸内細菌を解析すると、ほぼ例外なく腸内細菌のバランス悪化〜バランス崩壊が見られます。(Forema の自社ラボの多数データより)

関連記事:犬の分離不安..本当の理由はこれだ!

腸内細菌と健康長寿

一部の腸内細菌は長寿との関連が報告されています。長寿者や長寿動物が多く保有する細菌たちは炎症抑制の働きをしたり、有益な成分(短鎖脂肪酸など)を産生するなど、宿主の生存に有利な働きをすることが報告されています。(※6)

宿主を疾患に追い込むのが腸内細菌なら、健康長寿に導くのも腸内細菌です。

私たちもペットも、この深遠にして魅力的な共生者と共に生きていることを知っておく必要があります。

※6 https://www.nature.com/articles/s41575-022-00605-x